RNAi

 先日、恩師にあった。4年間、指導してもらっていたのが遠い過去のよう。いつも心配ばかりかけている。
 今、発生学でのホットな分野を聞いてみるとRNAiだと教えてくれた。2006年にノーベル賞を受賞したのはRNAiの発見に関して。遺伝子の機能を調節をする新しい仕組みで90年代後半から明らかにされはじめた。そう考えると極めて短時間で受賞したまれなケース。それほどすごい発見だったということ。懐かしくなって?、家に帰ってクローの『遺伝学概説』を手にとってみる。ネオダーウィニズムにつてい見てみる。と、いうのもJCのセミナーで東京大学大学院・情報学環佐々木正人教授がネオダーウィニズムを批判していたから。批判の論点は余り覚えていないけれど。
 『遺伝学概説』には現在のネオダーウィニズムと書かれてあってのっけから昔はどう違ったのか気になるが、それはさておき読み進める。おもっきり省略すると
 進化とは、偶然起こる遺伝子突然変異や染色体立体構造の変化によって引き起こされた性質の変化が自然という環境の選択をうけた結果生じたもの。
 研究の発表とかを経験すると様々な質問を受けるのだが、たまに「なぜ、機能があるのか」という質問をうける。たとえば、手ができるメカニズムを研究しているひとに「なぜ、手ができるのか」と質問するように。実は少々意地悪な質問で、結論からいうとネオダーウィニズム的な答えをする方法が正しい(と思っている)。偶然、手が出来るようになった。なんて、うまく言葉を換えて言えばよい。
 しかし、あまりぶっきらぼうに言うと嫌われかねないので注意する必要がある。うまい推測をいかに加えて綺麗なストーリーを話す手腕が問われる。僕は質問され、あるいみ適切に答えられずフリーズした経験がある。
 RNAiが進化の過程で高度に保存されてもよさそうだがどうなんだろう。